トレードで勝つために、チャート分析は重要か
こんにちは、otuboです。
今回は、株で勝つためにチャート分析は必要か、というテーマで話していきます。
株のトレーダー、と言うと真っ黒な画面のチャートをにらんでる人たち、というイメージがあるかもしれません。
僕も、自分で株を始めるまでは、トレード=一日中画面とにらめっこする、というイメージでした。
ただ、いざ株を3年ほどやってみてわかりましたが、チャートをにらみまくらなくても、スクリーンを何枚を並べなくても、トレーダーとして十分稼げます。
実際1日にチャートをにらむのは、長くて5分くらい、それもざっと見るだけです。
チャートを見る必要はありますが、稼ぐために細かい分析をする必要はありません。
むしろ、チャートを見る前の銘柄分析や、相場の理解の方が重要です。
それでは、早速説明していきます。
チャートに線を引いても意味がない
まず、なぜチャート分析に意味がないのか解説します。
本屋にある株のテクニック本や、youtubeのチャート分析動画を見ていると、ロウソク足とか移動平均線とか、チャートの用語が無限に出てきます。
それらの大半は、チャートにあれこれ補助線を引いて、そこを下回ったら下がる、上回ったら上がるなどと、あたかも過去の値動きだけで未来が説明できるかのような解説をしています。
たしかに、下がっているときは平均線を下回っているし、上がっているときは平均線を上回っていることが多いです。
しかし、よく考えてほしいのですが、この平均線は、今日までの動きを踏まえて、後から線を引いていますよね。
後から一か月の平均線を引いてみると、下がり方がきつい時期が、一か月の移動平均線より下にあるのは、当たり前ではないでしょうか。
平均線を上回っているから株価が上がったのではなく、株価の上がり方が大きかった結果、平均線を上回っていた、というだけのことです。
それより問題なのは、今気になっている銘柄が、これからどういう値動きをするか、ですよね。
仮に、平均線より上に今の値があるとしたら、それはここ最近の値上がりが平均より大きいからです。
では、これから先数日、数週間でどれくらいの角度で上がっていくか、あるいは下がるのか。これは平均線を引けばわかるのでしょうか?
答えは、Noです。
・その瞬間瞬間で、市場の活気、日経平均、為替、金利といった相場の条件は違う。
・これに、各銘柄のニュース(もしあれば)や、需給状況が複雑に絡み合って、価格が決まる。
今チャートで平均線より上にあるから、まだ上がり続ける、下にあるから、まだ下がり続ける、という根拠も法則もありません。
そこからさらに上がり/下がり続ければ、平均線が現在値に接近してくるだけですし、平均線を追い越しても、やがて平均線が追いついてくるというだけです。
あくまで平均線は、今日までの結果を後追いで分析しているにすぎず、未来を教えてくれるものではないのです。
では、チャートなんて全く見る必要がないのかというと、そうではありません。
次の章では、チャートで最低限見ておくべきポイントを説明します。
チャートを見るときのポイント
チャートに線を引いて眺めていても、儲かるかどうかはわからない、ということはわかりました。
とはいえ、最低限チャートを見るときに気をつけたいポイントが3つあります。
以下です。
- なぜその銘柄が上がった/下がったのか、その日のニュースとの因果を確かめる。
- 極端に上がり/下がり続けているときは、特にその理由を吟味する。場合によってはチャンス。
- チャートは日足→週足→月足の順番で見ていく。
まず、1. 値動きの理由 ですね。
その銘柄に大きな値動きがあったときに、関連するニュースと値動きにどう関係があるのか、ニュースをどう市場が受け止めたのか、理解することが大事です。
日経新聞の、スマートチャートプラスという機能だと、チャート上にその時々のニュースを表示できるので、おすすめです。
こんなイメージです。↓
4月1日に自己株式買いが発表されていますが、それでも下げ続けていますね。
次に、2. 上がり/下がり続けるときは注意 ですね。
上の伊藤園のチャートを例にとると、4月に入ってから日経平均につられて下げが続いていて、4月下旬までに2割近く落ちています。
一方、4月1日に伊藤園が自社株買いを発表も、下げ続けています。
自社株買いというと、その会社が自社の株を買うので、市場に出回っている株の量は減り、一株あたりの利益額などが相対的に上がるので、買いのサインととられることもあります。
また、その会社からしても安い水準だと踏んでいるからこそ、買いを入れていると見ることもできます。
このように、4月のきつい下げと、そのときのニュースもチェックすることで、買いを入れる材料になります。
ちなみにこの伊藤園は、僕の最近の取引の例です。4月中旬に買ったので、なんとか利益を出すことができました。
上のチャートのとおり、僕はチャートを見るとき、移動平均線は表示していません。
最後に、3. 日足→週足→月足 の順に見よう、です。
チャートのロウソク一本が1日の値動きなのが日足、1週間なのが週足、1か月が月足です。
チャートを見るときは、まず日足で、最近3か月の日々の値動きを見ます。
先ほどの伊藤園のチャートも、3か月の日足チャートですね。
次に、週足を見てみます。引き続き伊藤園で見てみると、こんな感じですね。
過去1年の値動きが、ローソク1本につき1週間で出てきます。
こうしてみると、過去1年のなかでもだいぶ安いんだな、とわかります。
最後に月足。過去5年のスパンで見てみると、こんな感じ。
- おおむね上がってきたんだな。
- やっぱり、アフターコロナで金余りだった時期はすごい上がってるな。
- そういえば、売り上げと利益って、この5年増え続けてるのかな?
などと、また違った視点が出てきます。
こういった感じで、僕は短期→中期→長期の順で、トレンドをチェックしたうえで、企業の業績や直近のニュース、相場の状況を考慮して判断しています。
チャートはざっと見るだけにして、銘柄の吟味に時間を割こう
以上、今回はチャートの形状分析には意味がない話と、チャートを見る上で最低限チェックするべきポイントを解説しました。
つい、チャート分析に夢中になりがちですが、銘柄ごとのチャートを見る前に、まずはどの銘柄を選ぶか、ということの方がはるかに重要です。
「チャートを見ていたら、なんか上がりそうな気がしてきた...」
などと危ない判断をしてしまうことのないように、まずは銘柄選びをしっかりしていきましょう。
銘柄選びのポイントについては、以下記事でも解説しているので、参考です。